春の訪れを感じさせる植物「つくし」。実は正式名称は「スギナ」で、シダ植物の一種です。この記事では、つくし(土筆)の季節や特徴から食べ方、飾り方、季語について詳しくご紹介します。スギナはシダ植物の仲間であり、花を咲かせず胞子で繁殖します。つくし(土筆)はスギナの地下茎から出てくる胞子茎のことを指します。
スギナ(つくし、土筆)とは
つくし(土筆)は、スギナという植物の胞子茎で、春先に地面から顔を出す姿が筆を逆さに挿したような形状から名付けられました。スギナは光合成を担当し、つくし(土筆)は胞子を飛ばす役割を果たします。気温が暖かくなる春先にスギナが地上に顔を出し、その後スギナの葉が繁茂する夏の間、生長を続けます。
つくし(土筆)の特徴
つくし(土筆)は、春に地下茎から伸びてきて、胞子を飛ばすと枯れていきます。茎の途中にある節のようなものは袴(ハカマ)と呼ばれ、生長するにつれて茎が伸びていきます。つくし(土筆)の頭の部分には網目のような笠があり、胞子が飛ぶときに開き切ります。また、日向に生えているつくし(土筆)は日焼けにより黒茶色に焦げることがあります。
つくし(土筆)の季節と季語
つくし(土筆)が出てくる季節は春で、春を代表する植物として、春の季語とされています。つくし(土筆)は桜が咲く頃にはもうずいぶん伸びています。季語とは、俳句のような歌を詠むときに季節を表現するために使われる言葉で、つくし(土筆)が俳句に登場することで、春の歌であることがわかります。著名な俳人である正岡子規も、つくし(土筆)を題材にした俳句を詠んでいます。
つくし(土筆)の食べ方
つくし(土筆)は、春の味覚として楽しまれています。摘んできたつくし(土筆)は、袴(ハカマ)を取り除いてアク抜きを行い、さまざまな料理に活用されます。アク抜きの際に、緑色に濁った水はつくし(土筆)の胞子の色です。気になる場合は、頭を取り除いてしまうと良いでしょう。
代表的なつくし(土筆)料理には以下のようなものがあります。
- つくし(土筆)の卵とじ
- つくし(土筆)のキンピラ
- つくし(土筆)のお浸し
- つくし(土筆)の佃煮
自宅の庭や野原で、摘んでも問題のない場所でつくし(土筆)を見つけたら、ぜひ料理に挑戦してみてください。
まとめ
春を感じさせるつくし(土筆)は、その特徴や季節、食べ方から季語まで、様々な魅力を持っています。春の訪れを感じるこの時期に、ぜひつくし(土筆)を見つけて楽しんでみてください。